図2は物質の粒径とフィルターや活性炭の除去範囲を 示したものです。タバコの煙には粒子状の煙(3.3%)と微細なガス状 物質が(96.7%)があり、ほとんどの粒径は0.05μm以下のため、フィルターは素通りしてしまいます。
空気清浄機は大気汚染を契機に登場してきた粉塵除去用の民生品で、各種フィルターが内蔵されており、電気集塵やプラズマ、光触媒等の機能を付加し、脱臭・消臭性能を強化したタイプのものが多く出回っています。しかし、タバコ煙に含まれるガス状物質を瞬時に除去するのは難しいのが現状です。 ULPAフィルターも、小さな粒径の臭い物質を除去しそうですが、フィルター式は高性能になるほど高額であり、吸引するためのファンが大型になります。それを避けるために、いくつか異なる粒径を捕獲できるフィルターを多層式に使用することになりますが、これも高額になる一方で、それでもやはりタバコのガス状物質を捕獲することはできません。
一方、脱臭装置は、工場や下水処理場などの悪臭ガスを除去するために産業品として登場してきたもので、有害なVOCを瞬時に吸着・捕捉する能力をもつ装置として多くの実績を有しています。Qポットはこうした技術を活用し、活性炭装置にHEPAフィルター等を組み込むことによって、タバコの臭いが驚くほど除去できるのです。
開発したのはアイダッシュ株式会社というメーカーで す。長年、病院、下水処理施設、工場などVOCなど 有害物質含むシビアな臭いの脱臭を専門としてきました。 喫煙対策の脱臭装置としては、Qポットのほかに、「シガーPOT」という少し大型の活性炭脱臭装置もあり、少 し広いスペースではこれらを組み合わせることで、さらに効果的な喫煙対策が可能となります。